高幡不動尊 紅葉撮影
11月の祝日に、高幡不動尊へ紅葉の撮影へ行きました。この日の天候は残念ながらすっきりとしない曇り空でしたが、非常によく色づいていました。
今回使用したカメラは、
Canon EOS 7D (LENS:EF24-105mm F4L IS USM)
FUJIFILM X-E1 (LENS:FUJINON XC16-50mm F3.5-5.6 OIS II)です。
高幡不動尊 金剛寺は、京王線の高幡不動駅から歩いてすぐのところにあります。
境内に入ると赤く色づいたモミジが目に飛び込んできました。X-E1で一枚撮影。
フジフイルムのカメラにはフィルムシュミレーションという、様々なフィルムの色表現を再現する機能があります。
これはフィルムシュミレーションをPLOVIA(プロビア)にして撮影したもの。もっとも標準的な発色で、ふだんはこれに設定しています。
ではここで、フィルムシュミレーションを"VelVia"(ベルビア)に切り替えてみます。
"PLOVIA"や"VelVia"はフジフイルムから発売されているカラーリバーサルフィルムの商品名。VelViaは彩度が高く、鮮やかな色が出ます。
同じアングルで"Velvia"を使用して撮影。彩度は上がりましたが青色が強く出過ぎました。モミジも紫がかっています。
ここではあまり適切な設定ではなかったようです。
すこし引いて全体を撮影。よくみるとこのモミジはやや灰色がかっている部分が見られます。枯れてしまっているのでしょうか?
設定はVelviaのまま、場所を変えて撮影。
こんどはうまくいきました、非常に鮮やかな赤色が表現できています。
▲X-E1 , 50mm , F9.0 , 1/105s , ISO3200
この日は曇り空でやや光量不足な感じがあり、また時折風が吹いて葉が揺れ動くためある程度シャッター速度を稼ぐ必要がありました。X-E1はISO感度を3200以上にして撮影しています。
Xシリーズは高感度域でも画質の劣化がほとんどなく、安心して使えます。
さすがに細部描写は少々潰れている感じが否めませんが、色の出方にはまったく問題がありません。
X-E1に装着しているXC16-50mmのレンズは、本来X-E1ではなくX-M1やX-Aシリーズのようなエントリーモデル向けのキットレンズですが、Xマウントの機材を揃える過程でX-E1にXCレンズを付けることになりました。
しかし、XCレンズはエントリー向けのキットレンズとは思えない絵を出してきます。
上に載せたモミジの画像では、右上に非常にキレイな玉ボケが出ています。
高幡不動尊の境内には不動ヶ丘という小高い丘があり、山登りをするような感覚で紅葉を見ることができます。
不動ヶ丘を登ってゆきます。
足下には落ち葉が敷き詰められていました。
▲EOS 7D , 85mm , F4.0 , 1/640s , ISO2500
ここには四国の八十八カ所巡りを模して、山内の八十八カ所に地蔵があります。
紅葉を鑑賞しつつ巡礼をする人の姿も多く見られました。
X-E1 , 27mm , F4.5 , 1/58s , ISO5000
▲地蔵の手のひらの上に落ちたモミジ。
頭上の紅葉を眺めつつ不動ヶ丘の上へと登ってゆきます。
登ってゆく途中で腰を下ろせる休み石を見つけ、しばし休憩。
先日7Dを購入して以降、どこかでカメラのブツ撮りをしたいなと思っていたので、
紅葉を背景に入れられるここでやってしまおうということで撮影開始。
X-E1撮影
まずは7Dを構えてX-E1の撮影をします。まずは様子見で一枚。
▲EOS7D , 92mm , F5.6 , 1/160s , ISO2500
背景に季節感のある赤い色が入っています。悪くありません。
ここから構図の調整をしていきます。
最終的にこれかな?という感じになったのは下の画像。
▲EOS7D , 70mm , F4.5 , 1/320s , ISO4000
アングルが変わったので背景の赤色はありませんが、カメラまわりの落ち葉が季節を感じさせます。
ただ、ピント面が薄くフォーカススイッチやX-E1のロゴはピント面から外れてしまいました。(焦点はレンズ前玉の文字に当てています)
シャッター速度は1/320sとわずかに余裕があったので、もう1段2段くらいは絞り込んでも良かったかもしれません。
また、X-E1の高感度性能を目の当たりにしてしまうと、EOS7Dの高感度域での画質がどうしても気になってしまいます…
EOS7D撮影
こんどはX-E1を構え、7Dを被写体とします。
EOS7Dには普段ブラックラピッドの肩掛け速写ストラップを装着していますが、三脚穴に取り付ける方式のため装着したままでは置いたときにボディが水平にはなりません。
そのため撮影時にはストラップを取り外しました。
正面気味に。レンズの口径の大きさが目立ちます。これはこれで良さそう。
Xにくらべるとかなりどっしりとした感じが伝わってきます。
▲X-E1 , 50mm , F5.6 , 1/60s , ISO3200
これは被写界深度が浅すぎました。Canonロゴもボケてしまっています。
やや上のほうから。左側がすこし寂しいかな?ということで左側にもすこし落ち葉を散らすことにしました。
すこし絞り込み、全体もシャープに写せてこれで良し、と思いながら撮影画像をチェックしていると何か違和感。
よく見るとレンズフードに虫がとまっています。
虫を追い払ってもう一枚。結局、2台ともやや上からの構図で落ち着きました。
▲X-E1 , 50mm , F10 , 1/56s , ISO5000
感度は常用最高に近いISO5000ですが、ノイズは全く気になりません。黒いボディもちゃんと引き締まっています。
このあたり、X-Trans CMOSの凄さが感じられます。
ここからは下り道。
モミジと地蔵をうまく収められる場所がありました。
人が通りかかるのをしばらく待って、一枚。
▲EOS7D , 28mm , F4.0 , 1/160s , ISO4000
すこし引き気味に。トリミングすると良い感じに構図を整理できそうです。
高幡不動尊金剛寺の五重塔。あざやかな紅葉に包まれています
▲X-E1 , 30mm , F4.7 , 1/58s , ISO3200
下から五重塔を見上げる。フジのXCレンズはキットレンズとは思えない、本当にきれいなボケを出してくれます。
▲X-E1 , 16mm , F3.5 , 1/500s , ISO5000
曇り空だったのもあり、早いうちから薄暗くなってしまいシャッター速度も落ちてきたので紅葉の撮影はこのあたりで終了。
帰路に就こうかと思っていると、「たかはたもみじ灯路」というポスターが目に入りました。
第11回「たかはたもみじ灯路」開催 - 日野市観光協会
この日は幸運にも開催日に当たっていましたが、点灯時間まではあと1時間ほど待たなければなりませんでした。
というわけで一度高幡不動駅まで戻り、入場券で構内に入って電車を撮りつつ1時間。
以前使っていたEOS KissDNに比べ、7Dは視野率も100%となり、ファインダー倍率も大きくなりました。
そのため、以前の感覚で電車のような動体を追いかけるとき、フレームの一方の端に集中していると、被写体のもう一方まで意識が回らずフレームアウトしてしまいます。構図組みの練習を繰り返して慣れていかなければなりません。
この構図では、電車は画面の左から右へ動きます。右側に集中しつつも左側の端がフレームアウトしないように気を配るのは結構大変です。これに加えて、フォーカスが抜けないようAFポイントに電車の顔をしっかり合わせる必要があります。
7Dはもともと動体向けにチューニングされているカメラなのでサーボAFの信頼性は非常に高く、
AFポイントにさえ合わせてしまえばあとは構図を意識するだけです。
そうこうしているうちに1時間が経過。灯籠の点灯時刻になりました。
▲X-E1 , 16mm , F3.5 , 1/42s , ISO3200
駅周辺の通りでは街灯が消灯し、灯籠の明かりで道が照らされていました。
▲EOS7D , 105mm , F4.0 , 1/80s , ISO2000
灯籠の撮影の後、帰路につきました。